今日は、中西圭三のアルバムで、graffitiです。彼のアルバム作品の中では実験的な要素を多く含んだものだと思います。他のものに比べて、ヒット曲が少ないですが、個人的にはお気に入りのアルバムです。どんな手法を使っても、変にならないところはさすがです。抜群のメロディーセンスと天性のボーカルの成せる技といった感じでしょうか。日本の音楽史上、欠かせない人物だと思います。

graffiti / 中西圭三
01.SO BAD
02.はじまりの虹
03.LIBERTY
04.焦がれて
05.Why Goodbye (Duet with Wendy Moton)
06.Round Midnight
07.Violet in your lonely heart
08.J
09.新しい僕になろう
10.BLUE WATER
11.月の上に腰かけて

この中で一番ヒットしたのは、01.SO BADですが、これまでの彼のヒット曲に比べれば一般的には印象は薄いかもしれません。それでも当時では斬新なアイデアだったので、私の中ではベスト10に入る名曲です。04.焦がれてはスローでかつシンプルながら、彼の歌のうまさが、よくわかるナンバー。05.Why Goodbyeでデュエットしたのは、当時日本で先行デビューした女性歌手のウェンディー・モートンで、新人でもかなりの実力派。ピーボ・ブライソンがデュエットしそうな洋楽バラード。異色中の異色ナンバーなのが、07.Violet in your lonely heartで、スロージャズの雰囲気でも、ちゃんと中西流の音楽にしてしまうのには驚きです。09.新しい僕になろうが一番彼らしいトラックだと思います。こういう元気になる音楽は彼の十八番です。

毎回連続して同じアーティストのアルバムを聞いていると、「今回はなんか違う。」とかいう人がいますが、それは今までのアルバムで勝手にリスナーがイメージしただけのことであって、10年後、20年後にどういう風に聴けるかということを想像していないんだと思います。それはアーティストにも言えることで、時折ファンを戸惑わせるようなことをやってのける人だけが、息の長い活動をしています。ちなみに彼は、この次のアルバムのSpiningでさらに大きな飛躍をしていて、後期の名盤となっています。

※試聴サイト(レンタルでぜひ!)
http://www.tsutaya.co.jp/item/music/view_m.zhtml?pdid=20013445

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