「amanogawa」に願いをこめて・・・
2006年7月7日 CDレビュー
今年の七夕はあいにくのお天気のおかげで、織姫さんと彦星さんも雲の目隠しによって、まさに水入らずで再会されているわけです。それでも地上の人々は願い事だけはきっちりするわけですが、こうした星を崇めるという思想はどうやら中国から来ているそうで、少なくとも奈良時代にはそうした「星祭り」が行われていた記録があるそうです。その頃の「星」に対する多くの人のイメージはどちらかというと「畏怖の念」(得体のしれないモノへの恐れ)から転じて、崇める対象となったのではないかとも言われています。と、星について語ると長くなるので、CDの紹介に。今日は、シング・ライク・トーキングのバンド活動から離れてソロ活動をしている佐藤竹善が自らのルーツをたどる意味で発表したカバーソングアルバム「CORNERSTONES」シリーズ3枚から選曲されたこのCDを取り上げました。
私はこういう寄せ集め的な「企画モノ」には否定的だったりすることが多いんですけど、今回は各アルバムよりもこっちの方がよくまとまっていてオススメです。まず、言っておかなければいけないのは、邦楽・洋楽を含めてあらゆるジャンルに捕われずに、自分の音楽活動において布石(コーナーストーン)となっているものをカバーするのが竹善流なので、邦洋ごちゃまぜとなっています。
最初に驚かされたのはやはり、シングルとして発売された03.amanogawaですね。当時、他の人の曲をシングルで発表するということをした人はいませんでした。しかもそれはSkoop On Somebodyがまだ売れなかった頃(SKOOPという名前でした。)のほとんどの人が知らない曲だったから2度ビックリでした。しかし、カバーで大ヒットするという異例の事態が起きたのは、その後の05.木蘭の涙。J-POPSの基礎となったバンド、スターダスト・レビューの古い名曲を美しくリバイバルし、原曲以上の反響を得ることになりました。オフコースの04.生まれ来る子供たちのためにでは、小田和正だけでなく、途中の語りには松たか子が参加し、よりピースフルな楽曲になっています。
洋楽の方では、エリック・クラプトンの代わりにCharがギターを担当した11.Change The Worldはほぼ原曲どおり。ツアーライブの最終日には2人で演奏を披露したそうです。曲自体はマニアックなようでも、私の世代では絶対に知っている12.Take Good Care Of My Heartは、ホイットニー・ヒューストンのデビューアルバムに収録のアップテンポナンバー。ゲストボーカルにはクラブジャズシーンで活躍中だったakikoが、ベテランの竹善さんに劣らないシャープでクールなボーカルを入れています。
他にも盛りだくさんの内容ですが、わりとしっとりした曲が多いので、穏やかな時間が流れると思います。音楽の楽しみ方が広がる一枚だと思います。レンタルならかなりお得感あると思います。ぜひお試しあれ。
※Sing Like Talking Official Web Site (試聴はDiscography→佐藤竹善)
http://www.universal-music.co.jp/slt/
※関連過去記事(Sing Like Talking)
http://diarynote.jp/d/57127/20050715.html
THE SELECTION OF CORNERSTONES 1995-2004 / 佐藤竹善
01.僕の胸でおやすみ(with 夏川りみ)
02.Something Sad(Japanese Version)
03.amanogawa
04.生まれ来る子供たちのために
05.木蘭の涙(with コブクロ)
06.はじまりはいつも雨
07.Honesty
08.Watcha Gonna Do For Me?
09.What You Won’t Do For Love
10.Desperado
11.Change The World(Char&佐藤竹善)
12.Take Good Care Of My Heart(featuring akiko)
13.Love’s In Need Of Love Today(with TAKE 6)
14.トーキョー・シティー・セレナーデ(ARTHUR’S THEME)
15.Last Christmas
私はこういう寄せ集め的な「企画モノ」には否定的だったりすることが多いんですけど、今回は各アルバムよりもこっちの方がよくまとまっていてオススメです。まず、言っておかなければいけないのは、邦楽・洋楽を含めてあらゆるジャンルに捕われずに、自分の音楽活動において布石(コーナーストーン)となっているものをカバーするのが竹善流なので、邦洋ごちゃまぜとなっています。
最初に驚かされたのはやはり、シングルとして発売された03.amanogawaですね。当時、他の人の曲をシングルで発表するということをした人はいませんでした。しかもそれはSkoop On Somebodyがまだ売れなかった頃(SKOOPという名前でした。)のほとんどの人が知らない曲だったから2度ビックリでした。しかし、カバーで大ヒットするという異例の事態が起きたのは、その後の05.木蘭の涙。J-POPSの基礎となったバンド、スターダスト・レビューの古い名曲を美しくリバイバルし、原曲以上の反響を得ることになりました。オフコースの04.生まれ来る子供たちのためにでは、小田和正だけでなく、途中の語りには松たか子が参加し、よりピースフルな楽曲になっています。
洋楽の方では、エリック・クラプトンの代わりにCharがギターを担当した11.Change The Worldはほぼ原曲どおり。ツアーライブの最終日には2人で演奏を披露したそうです。曲自体はマニアックなようでも、私の世代では絶対に知っている12.Take Good Care Of My Heartは、ホイットニー・ヒューストンのデビューアルバムに収録のアップテンポナンバー。ゲストボーカルにはクラブジャズシーンで活躍中だったakikoが、ベテランの竹善さんに劣らないシャープでクールなボーカルを入れています。
他にも盛りだくさんの内容ですが、わりとしっとりした曲が多いので、穏やかな時間が流れると思います。音楽の楽しみ方が広がる一枚だと思います。レンタルならかなりお得感あると思います。ぜひお試しあれ。
※Sing Like Talking Official Web Site (試聴はDiscography→佐藤竹善)
http://www.universal-music.co.jp/slt/
※関連過去記事(Sing Like Talking)
http://diarynote.jp/d/57127/20050715.html
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