邦楽で、ティーンが中心のガールズバンドというと思い出すのが、「あいのり」の主題歌で大ブレイクしたMiの3人。そんな若い世代の彼女たちが、なんと、その時代を知らないくらい昔の名曲を、大胆にカバーするという企画アルバムで、80’s× Miというのが出たので、80’sが青春だったコヤジはほんのり期待して聴いてみたわけなんですが・・・。いい曲半分、残念でした半分で、感想文モードで書いてみたいと思います。

80’s × Mi
01.翼の折れたエンジェル
02.ふられ気分でROCK’N’NROLL
03.CHA-CHA-CHA
04.フレンズ
05.Return to Myself
06.ボヘミアン
07.CITY CONNECTION
08.C-Girl
09.SHOW ME
10.赤道小町・ドキッ
11.HOLD ON ME
12.Give Me Up(Album Version)

カバーアルバムで最も大事なのは選曲だと思います。で、今回の最大のミスは80’sに固執したこと。実は彼女たちは、音楽配信のみで他にもいろんなカバーをやってるんですが、どうやら90’sの作品は省かれているようなんです。んで、そっちの方がいい感じなのがわりとあって、例えばHysteric Blue春-Springとか、GAOサヨナラあたり。でもそれも当然で、邦楽が歌謡曲から完全に脱却し、いわゆる現在のJ-POPSが確立されたのは90年代ですから。

とうわけで、今回の選曲はあくまで80’sなので、歌謡曲を今風にアレンジするというかなり難しい挑戦になっているのですが、冒頭にいったように、少々残念な結果になっているように思います。

まずアレンジが成功してるトラックには色をつけました。中でもよかったのは、レベッカの04.フレンズ。これはあの大黒摩季が原曲に近いカバーで失敗してるように、アレンジを大胆に変えてバラードにしたのは正解。しかし!全編がマイナー調だったからであって、小比類巻かほるの11.HOLD ON MEも同じようにやってしまったのは大失敗。これは大ヒットドラマ「結婚物語」の主題歌で、当時たくさんの人が勇気づけられた曲で、サビで力強く突き抜けるのが必須。(マッタリはダメ)

今回のベストトラックは07.CITY CONNECTIONかな?ボーカルのMaikaちゃんは、こういう風にロックをポップに歌う才能があると思います。アレンジとボーカルが最高にマッチしたトラックですね。(C-Girl、赤道小町も同じ理由でGOOD!)

最後に私は自分のブログであまり悪いことを書かない主義なんですけど、今回の彼女たちをプロデュースした人にはだいぶ疑念を持ちますね。「男女7人〜」で2曲かぶってるとかよりも、(個人的にドラマ好き?)基本的に槙原敬之、平原綾香などのように、自分の歌として消化してから吐き出すという作業を経ないと、カバーする側だけでなく、された側に対しても音楽的な意義がないはず。当時を知るはずのない彼女たちにもっと当時の時代やその中で生まれた曲がヒットした背景とかを教えてあげるべきだと思う。あと、DTM(パソコン音楽)使いすぎ!血の通ってない音を多用するなら、少なくともバンドとは呼べないし、カラオケの延長でしかない。結局、健気に歌っているMaikaちゃんだけが印象に残った1枚でした。

感想文にしては長かったな。(苦笑)
次のアルバムが勝負どころかな?がんばれMi。p(^^)q

※Mi Official Web Site
http://www.mi-girls.com/top.html

※音楽配信サイト「OnGen」(Miの配信ページ)
http://www.ongen.net/search_detail_artist/artist_id/at0000002247/

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