今日はブラック・ミュージックからおそらくこれ以上ないくらい贅沢な選曲で収録されたCDをご紹介します。まぁ、それぞれの曲自体は80年代のものが多いので、「古くてダッサー」っていう人もいるかもしれませんけど、これだけは覚えておいて欲しいんです。このニュー・エディションというグループがこの世に存在しなかったら、今のR&Bも存在してないです。ブラック・ミュージックをソウルからブラック・コンテンポラリー(ブラコン)へと導いたこの6人の歴史をたったの1枚のCDで体感できてしまうという、当時を知る世代にとってはありえない内容になっています。

All the Number Ones / New Edition (Bobby Brown Bell Biv DeVoe Johnny Gill Ralph Tresvant)
01.Candy Girl
02.Cool It Now [Sing Along Mix]
03.Mr. Telephone Man
04.Girlfriend [Single Mix]
05.Don’t Be Cruel [Single Mix]
06.Can You Stand the Rain [Under the Lampost - Quiet Storm Mix]
07.My Prerogative [Single Mix]
08.Where Do We Go from Here? [Single Mix]
09.Every Little Step
10.On Our Own [Sinlge Mix]
11.Rub You the Right Way [Single Mix]
12.Poison [Radio Mix]
13.Sensitivity [Warm + Sensitive Mix]
14.My, My, My [Single Mix]
15.B.B.D. (I Thought It Was Me)? [Radio Mix]
16.Wrap My Body Tight
17.Humpin’ Around [Single Mix]
18.Hit Me Off

まずは、ニュー・エディションというグループの説明から。あのマイケル・ジャクソンがジャクソン5という5人組のグループ出身だということはご存知の方が多いと思います。マイケルは一番末っ子でメインボーカルを勤め、近年ではマライア・キャリーでヒットした「I’ll Be There」もマイケル少年の歌ったジャクソン5がオリジナルです。

そのジャクソン5みたいなグループをデトロイド(自動車産業の町だから通称がモータウン)でなくボストンで、もう一度作ろうということで、80年前半に結成されたのがこのニュー・エディションで、メインボーカルにはボビー・ブラウン少年を起用して同じく5人組の黒人グループが誕生します。そして、マイケル同様、ボビーもまた86年にソロへと転向し、その後の活躍はご存知のとおり。新ボーカルにジョニー・ギルを迎えますが、彼も他のメンバーも全員がソロでやれる実力と経験を持ち合わせていたので、ここでそれぞれの才能がボビーに続くように開花していきます。

ここから、ベル、ビヴ、デヴォーの3人はトリオを結成してデビュー。ボストン生まれでなかったジョニーはモータウンでソロデビュー。リーダーのラルフ・トレスヴァントもソロデビュー。それでなにが凄いかというと、グループとしてもソロとしても全員が一度は全米No.1になっているんです。この6人の栄光を1枚のCDに凝縮したのが、この「All the Number Ones」なんです。こんなグループは今でも出てないんじゃないかな?

また長くなったので曲は簡単に。ボビー少年の歌が聴ける01.Candy Girlはまさにジャクソン5の状態。低音のジョニーと高音のラルフが折り重ねる06.Can You Stand the Rainは貴重な名曲。ボビーといえば、09.Every Little Stepで日本でもPVがそのままTVのCMとなり、MCハマーと同様に彼の名を知らない人はいない状態に。ボビーやジョニーとは違って、もっとコアな音楽性を求めた、「Bell Biv DeVoe」の3人が放った12.Poison [Radio Mix]は、熱のさめた今聴いてもやっぱり一番クール。他方で歌を大切にしたジョニーの最高傑作、14.My,My,My [Single Mix]を超えるバラードにも未だに出会ってませんね。低音のジョニーに対して高音のラルフが見せたセクシーな13.Sensitivity [Warm + Sensitive Mix]もちゃんと押さえてあります。

やっぱりこんな長文になりましたけど、とりあえず聴いてみてください。この時期のブラコンはとにかくアーバンな雰囲気が強いので、ナイトミュージックにするとメラメラと燃え上がると思いますよ。(メラメラって何が?)選曲のよさもあり、自信もってオススメできます。

※試聴はこちら
http://www.hmv.co.jp/product/detail/758776

※プチ・トリビア
07.My Prerogativeはボビー・ブラウンの大ヒット曲で、ブリトニー・スピアーズの方がカバーです。でもブリちゃんもよかった。女の子がやるとかなりセクシーでクールだった。ボビーはこれでなくRemixの方で聴こう!

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