このブログでは、わりと取り上げていることなんですが、最近は人気アニメの主題歌によって、新人アーティストが売れていくという方程式のようなものが完成しつつあります。そして、今はこのアニメからのヒットが好調のよう。ジャパニメーションの最先端を行くProduction I.Gが手がけている、「BLOOD+」という作品です。音楽のチェックの前にちょっとした小話を。これは元は90年代に押尾守監督の仲間たちによって実験的に制作された、「BLOOD THE LAST VAMPIRE」というアニメからインスパイアされてリメイクされたものです。 この先のアニメはハリウッドを意識したのか、セリフは全部英語で字幕で見るという初の試みでした。ストーリーの概要はアマゾンから引用して次のとおり。

1966年ヴェトナム戦争のさなか、日本の横田米軍基地内のアメリカン・スクールに、ひとりの日本人少女・小夜(声・工藤夕貴)が転校してきた。彼女の正体は、闇に生き暗躍するヴァンパイア・キラーであった…。

女子高生が日本刀を片手にバンパイアをぶった切るという、当時ではかなりダークでグロテスクな映像でした。でも、正直ストーリーがサッパリわからんのです。50分程度ということもあって世界観もイマイチわかりません。日本国内では「こんなんのどこがいいんだ?」という声が大勢でしたが、これを絶賛した男がハリウッドにいたんです。彼の名はクエンティン・タランティーノ。そして、この作品からアイデアを得て制作されたのが「キルビル」というわけなんです。Part2まで制作された同映画は世界中で大ヒットしたのはみなさんもご存知だと思います。「天才は天才を知る」という好例の一つですね。

さて、トリビア話はこの辺で「BLOOD+」の主題歌をチェックしてみましょう。ちなみにちょうど先週から第4期となりました。
※第1期
OP:青空のナミダ / 高橋瞳
ED:語り継ぐこと / 元ちとせ
※第2期
OP:SEASON’S CALL / HYDE
ED:CRY NO MORE / 中島美嘉
※第3期
OP:Colors of the Heart / UVERworld
ED:This Love / アンジェラ・アキ
※第4期
OP:雷音 / ジン
ED:Brand New Map / k

第3期は新人で両方ともブレイクしましたね。特にアンジェラさんの方は、アルバムがどこのレンタルでも貸し出し中になってます。私は映像と一緒に評価すると、Colors of the Heart / UVERworldがピカイチでした。激しい音楽と同じく、画用紙に書き殴ったような暴力的なイラストが絵コンテに近い状態でドリップされるという、目の覚めるような斬新さを持ったOPでした。SEASON’S CALL / HYDEの映像もプログレッシブな曲調とバッチリ融合して、美しく壮大な映像でした。この2つはアニメ本編を見なくてもOPだけでも見る価値ありです。

さて、この中で最もキャリアのない、雷音 / ジンはちょうどエウレカのNIRGILISに匹敵する(いやそれ以上か?)大抜擢だと思います。このパターンで登場するアーティストは要注意ですね。新人は下半期に使うというあたりは、なかなかしたたかな戦略ですね。(Sonyは昔からマーケティングがうまい。)

ちゅーわけで、アニメなんかぜんぜん興味がない人も(上記のシングルにはアニメのステッカーが入ってるそうな。でも、要らんよね?)主題歌だけはチェックしておきましょう。

※BLOOD+(ブラッドプラス)公式HP
http://www.blood.tv/

※YouTubeでOPが見れます。(↓この辺りを自己責任で。)
http://jp.youtube.com/watch?v=jMe7V-H0XnI

お気に入り日記の更新

日記内を検索