「ジャパニメーションと音楽」特集!の第2弾です。物語の原作者は同じでも、スタッフが違うとこんなに違ったアニメーションになるんですね。まず、日本のアニメに詳しい人なら10人に8人くらいの割合で「最悪の大失敗だ!」って思っているであろう作品です。ちなみに私は近くの大手シネコンで見たのですが、上映から1ヶ月以内に打ち切りされました。こんなに手の込んだアニメは業界初と言ってもいいと思います。海外では評価は高い。「じゃあ、やっぱスゴイんじゃん!」って思った人はハッキリ言って間違ってます。

日本ほどたくさんのアニメがある国はないし、当然、アニメを見てる人も多い。だから、アニメを見る目が最も厳しいのが日本なのです。その日本で評価が低かったわけですから、その評価が最も適切と言えます。(海外の人が映画作品の1つとして評価するなら、また話は変わりますが。)

で、失敗の原因の1つとして、昨日の文章を踏まえた上で「音楽」にスポットを当てます。取りあえず、その一流参加アーティスト達が自分でコメントしてますから、こちらを参照してください。

(リンク切れにつき削除しました。)

確かにすごい顔ぶれ(みたいって人もいるけど)。このCDではBoon Boon Satellitesが主題歌だったのが唯一の救い。それぞれの提供しているサウンドトラックは確かに質は高いかも知れないが、並べてみると、みごとにバラバラ。物語としては、強烈な世界観があったのに、音楽だけで同様にそれを感じることは出来ない。

名前は挙げませんが、この中のある方は、主人公の5分間程度の戦闘シーンを見て、曲を創ったそうです。だから、曲が出来た後で、約120分の映画を見て「スバラシイ!」と言っているわけです。他の海外アーティストも大なり小なりそんな感じだと思われます。

坂本教授は今回のトラックはとてもじゃないが、力作って感じじゃなかった。「戦場のメリー・クリスマス」「ラスト・エンペラー」に提供の物に比べたらかなりテキトーな印象です。(オファーされただけじゃないのかな?)

というわけで、このアップルシードと同じ原作者(士郎正宗)の作品を現在手がけている、昨日の菅野よう子さんが、彼女のやり方で全曲プロデュースしたら、日本での評価はもっと高かったかもしれませんが、海外ではあまり評価されないかもしれません。(あくまで、「アニメ作品」という評価ですが。)

また、長くなりましたので、そろそろ結論を。このCDと昨日紹介したCDの両方を、どちらのアニメ作品も見たことが無い人に、先に聴いて貰った時に、「どっちのアニメが見たいと思うか?」と尋ねれば、昨日のCDのものを選び、アニメのサントラということを全く知らない、音楽(洋楽?)の好きな人に聴かせたら、今日のCDを選ぶものの、アップルシードは見ないということになると思います。(笑)

このCDの試聴はこちらから(通常版)
http://www.sonymusicshop.jp/detail.asp?goods=SRCP000000371

洋盤なら全曲試聴可(追加情報)
http://www.towerrecords.com/product.aspx?pfid=3145156

アニメとか詳しくない人には一度見てみるのもいいかもしれません。
映像がスゴイのは確かですので。ストーリーも女性には共感できる部分があるかも?その時は必ずDVDレンタルで。

アップルシード公式HP(海外に変更)
http://www.appleseedthemovie.com/

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